お金以外の働くメリット|なぜ働くのか見失ったら。稼ぐ・儲けるの違い

ライフハック
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社会人として漠然と仕事のやりがいを見出せなくなっている人は多いのではないでしょうか?
とはいっても生活のため、家族のために仕事を続けなければならないのが現状…

このまま定年まで数十年頑張れるのか…
否、昨今は年金の保障も不十分と聞くし、老後も生活のために働き続けなければ生きていけないんじゃないのか…
そんな悩みや絶望を抱えて、働く理由しまいには生きる意味を見失っていませんか?

「もしも宝くじが当たったら仕事をやめて働かずに遊んで暮らすんだ!」という人もいれば

生活に困らないぐらいのお金をすでに持っている人でも「働く」ことをやめない、生涯働き続けるお金持ちも多くいます。

いったいどうしてでしょうか??

そこで今回は、ほとんどの人は避けられないであろう「働く」ことについて掘り下げます。
調べてみたら、人は考え方次第でラクに希望を持って働けるということがわかりました!

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「なんで働かなきゃいけないんだろう」と思う人へ

まず前提条件として「働く」「労働する」というのは
日本では日本国憲法において《勤労の権利・義務》が定められています。

すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

日本国憲法第3章第27条

1947年5月3日、終戦後の昭和から施行され、現在までこの日本国憲法は存在していますね。
とはいっても、働かずに生活すると罰せられたり、捕まったり、強制的に働かされる、というわけではありません。
「働く」理由は、”法律で決まっているから”仕方ないじゃん!とは片付けないのでご安心ください。

もちろん、国の経済活動においてはみなさんが働いてくれないと止まってしまうから仕事してもらわないと困る!という側面もあります。
しかし、働きたくても働けない人もいます。そのために社会保障もあります。
強制労働ももちろん禁止されていますし、労働基準法はさらに厳格化されてきています。

したがって法律はむしろ「働く」権利と働いてくれる人を守っていきたいという方向性で
私たちを仕事にくくりつけるようなものではありません。

日本人だったら「働かない」選択肢もある

労働意欲が下がってしまうかもしれませんが
まるで「〇〇の場合は働かなくていいよ」と言っているような制度もまあまああります。
ここではくわしい紹介は割愛します。

ぶっちゃけてしまえば、日本国民の方であれば働かなくても生きていけます。
本当に働きたくなければ働かなくてもいいんです。この日本に生まれた時点で『国ガチャ』成功です!


その最たる例が生活保護であり、負のイメージや偏見はあるので「そうはなりたくない!」というひとも多いでしょう
生活保護以外にも組み合わせれば生きていける方法はありますし、生活保護の制度は実は社会経済にとっても必要な仕組みです。

それは”消費者”としてお金を流通させること。働かない人にも経済全体で見れば役割を持っています。
国が実施している社会保障制度をしっかりと機能させるためにも保障を受けられる人は、「保障を受けれる」ではなく国全体のためにも「保障を受けなければいけない」と主張する専門家もいるぐらいです。

ひろゆきが推奨する「生活保護」≒ベーシックインカム?

「ベーシックインカム制度」はご存知でしょうか?
ベーシックインカム制度とは、たとえば「国民全員に毎月〇万円を支給する」といったようにすべての国民に一律の金額を継続的に支給するという制度です。「貧困解決や対策につながる」「労働環境が改善される」として世界で注目されている経済の仕組みです。

生活保護の制度も「ベーシックインカム」と似た側面があります。
働けない人が”消費者”役に回ることで経済の動きを維持し続ける役割を担うのです。

かの有名なひろゆきさんも「みんな(特に若い人)に生活保護を受けれればいいのでは?」とお話ししています。詳しく知りたい方はこちらをご確認ください。

参考:「みんなが生活保護を受ければ日本は良くなる!? ひろゆき流“オワコン日本”で生き抜く方法」https://r25.jp/article/656766154064680100

働く理由を見失ったら、あなたは今キケンな〇〇状態

そんな『国ガチャ』成功のみなさんが、それでも働く理由はなんでしょうか。
将来の不安?周りの目?プライド?野心?家族のため?それとも自分のため…??

そんな「働く理由」を見失ったあなたは『燃え尽き症候群(バーンアウト)』状態であるかもしれません。

バーンアウト、燃え尽き症候群は3つの症状があるといわれています。

情緒的消耗:情緒的に仕事へ力を尽くした結果、疲れ果ててしまった状態
②脱人格化:思いやりのない態度を取ってしまう症状
③個人的達成感の低下:達成感ややりがいが得られなくなった結果、業績や成果が落ちる。

バーンアウトに陥ってしまうと、自然には回復しません。
放っておくと職場の人間関係や自尊心、自信がどんどん失われていき
休職や退職、クビになってしまうこともあります。

そんなときに必要なのが、休息と自分の心と向き合う機会を十分つくること。
詳しい方法はこちらに書いてありますのでぜひ参考にしてください。

働く意味を見直す重要性

仕事は一生の多くの時間をかけるものです。

平均寿命から、わかりやすく80歳まで生きるとすると人生は70万800時間
あなたがいま30歳だとすると、残りの人生は43万8000時間。

平均年間休日は120日と考えると、勤務日数は年間245日。
通勤を含めて仕事に費やす時間は1日約11時間と言われています。

大卒から60歳定年まで働き続けると 11時間×245日×38年間=102,410時間。
あなたは生涯で10万時間働く計算となります。
昨今は定年後も雇用延長して働く人も多く、生涯の労働時間はこれ以上になることも多いでしょう。

したがって、あなたの「働く理由」は、なんとなくで済まされるようなものではありません。
寿命の大半を占めるので、自分の人生・本質にも深く関係するからです。

みんなの「働く理由」は?

ところで、世間のみなさんは働く理由をどのように考えているのでしょうか?
「en ミドルの転職」公式サイトさんのアンケート調査によると

ミドル層の働く理由の第1位は「収入を得るため」で95%
第2位は「自分の能力・人間性を高めるため」で52%
第3位は「仕事を通じて社会に貢献するため」で47%という結果になりました。

「仕事を通じて社会に貢献するため」については、年代が上がるごとに回答率が上がる傾向が見られます。

引用:「en ミドルの転職」公式サイト
https://mid-tenshoku.com/enquete/report-160/#:~:text=%E3%83%9F%E3%83%89%E3%83%AB%E5%B1%A4%E3%81%AE%E5%83%8D%E3%81%8F%E7%90%86%E7%94%B1,%E3%81%8C%E8%A6%8B%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

やはり「お金」のために仕事をしている人が9割以上と大半です。

2位3位と「自己成長」「社会貢献」という回答も半数近くあります。
とても素晴らしい理由ですよね!
筆者自身、突き詰めると最終的にそうなると思います。
心から賛同しますし、そう思います。

しかし予想通りと言いますか
よく聞くありふれた理由で納得しない方も多いのではないでしょうか?

それって”きれい事”や”建前”じゃないの??
みんなそういってるし、まあそうだよね〜
お金以外に働く理由がないのは淋しいから、ほかの理由を持ってきただけ?

という声が聞こえてきそうです。

じゃあ「自己成長」「社会貢献」以外に働く理由はないんでしょうか?
働く理由はそれ以外にも実はたくさんあります!詳しく紹介したいので後述しますね。

それらの理由を突き詰めて”マクロ”で見て一言で片付けてしまうと「自己成長」「社会貢献」という言葉になるんですね。
長年働いてきてあらゆる経験をして”悟り”を開いた人は「社会貢献」といった概念的な言葉で心から納得できると思います。しかしそうでない人は飛躍しすぎてて納得できずにモヤモヤしているのです。

つまり、働く意味・理由がわからなくなっている人の多くは、自分の仕事→→→社会、の間に生じるあるあらゆるメリット、意義、付加価値を十分に理解して腑に落とせていないことが一因になっていることが多いように思います。

「働く」「稼ぐ」「儲ける」の違いから考える働く意味

「働く」の語源

漢字の「動」があることから
「止まっていたものが急に動くことを表し、そこから体を動かす意味」となります。

諸説ありますが、「働く」とは「傍(はた)を楽にする(楽しませる)」ことだともいわれています。

英語で「働く」の語源は?

ちなみに英語で「働く」を意味する単語のひとつ「work」
作業する、機能するという意味もあり、古期英語 wyrcan(働く)⇒ workijana(働く)⇒werka(仕事)⇒ werg-(作る)が語源。名詞の「仕事」がおおもとのようです。

一方、おなじ「仕事」を意味する「job」の語源は
聖書の登場人物 Job(日本語では「ヨブ」)からきているという説が有力です。
Job(「ヨブ」)は、信心深いおじさんで、神から幾つもの試練を与えられながらも、信仰心を捨てずに、最終的に幸せになった、というものです。
そのことから人名の「job」自体で、勤勉に働くことそのものの言葉を表すようになったとか。

「はた(傍)をらく(楽)にすること」と言われるけれど

一説によると、江戸時代では「傍」(はた)を楽(楽)にするという意味で使われていたといいます。
傍(はた)とは、「そば。かたわら。また、そばにいる人。第三者。」を意味します。
家族を、友を、地域を、社会を、全ての他者を楽にさせることが、「傍楽」であるそうです。
そういった他者への貢献という意味での「働く」が江戸時代では一般的だったのですね。

越川禮子『暮らしうるおう江戸しぐさ』(2007年、朝日新聞社)

「傍・側(はた)」=そば。かたわら。また、そばにいる人。第三者。

「楽(らく)」=心身に苦痛などがなく、快く安らかなこと。生計が豊かなこと。たやすいこと。簡単なこと。また、そのさま。

この「はた・らく」を直訳すると

そばにいる人や第三者を、快く安らかにすること
そばにいる人や第三者の、生計を豊かにすること

つまり、自分ではなくて、他人を楽にすることを意味しています。
先述の英語の語源と異なる点は自分本人でなく「他者」「全体」にフォーカスしていること。
これは日本文化特有の、道徳的・儒教的思想が根強く関わっているからではないかと思います。

「稼ぐ」と「儲ける」の語源・本来の意味とは

「稼ぐ」は、精を出して働いてお金を得ること、努力して手に入れることの意味で使われます。
元々は仕事に励む様子を指すだけの言葉でした。
徐々に働いて→収入を得るまでの一連をさすようになったようです。
「稼」の漢字には穂を実らせた穀物の象形を指す”禾(のぎへん)”が入っていることからも「働く」からも金銭的な意味が強いでしょう。

「儲ける」という言葉には、「働く」よりもうまく利益を得たりする意味で使われるので
金銭的などこか周りから受け入れ難いニュアンスになりますね。

しかし、本来の「儲ける」は「人諸」と書いていたそうです。
「諸」には用意するという意味で、「緊急の事態に備えて蓄えておく」ニュアンスを持つので現在の使われ方と若干異なるように思います。

それに「儲」という感じには「人(自分)」・「信」じる・「者(他人)」の漢字で構成されています。
そのため、自分を信じてくれる者、周りの信頼を集めることで叶う豊かさを指すのではないかという説も有力です。
したがって、「儲ける」という言葉には”本来の豊かさ”の教えが込められているのだと思います。

”お金”以外に、働くメリットはたくさんある!

先述しましたが、働く理由には「お金」「自己成長」「社会貢献」以外にもたくさんあります。
詳しく解説しますね。

仕事には”お金”以外の報酬、インセンティブがある

インセンティブと聞くと、成果報酬型の給与形態や特別ボーナスなどを思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、お金以外でも社員を励ます効果があるものは、インセンティブに該当するといえます。
たとえば、表彰制度リーダー制度報奨旅行制度などです。

孤独にならないで済む

学校というコミュニティを離れ、成人、社会に出ると
「出会いがない!」「友だちがいない!」と悩みを抱える方も多いと思います。

自分から能動的に動かなければ、人と出会うこと、仲間や友人、異性、パートナーを見つけることはできません。コミュニティに所属しないことにはひとには出会えないのです。

その点、仕事に就き働くと受動的にでも会社というコミュニティに所属し、多くの「仕事仲間」を得ることができます。同僚とご飯に行く、社内恋愛、ひいては社内結婚のチャンスもありますね。

健康を保つことができる

人は孤独になると
正常な人と比べて死亡率が1.3~2.8倍、心疾患が1.3倍、
アルツハイマー病のリスクが2.1倍、認知機能の衰えが1.2倍高まると言われています。

他でもなく「働く」ことで得られる大きなメリットと言えます!

本当は仕事は楽しい!

仕事はツラいものと思いがちですが、仕事のやり方がわかってきて成果が出てくると仕事に夢中になる人も多いです。

人生はそのままリアルのRPGゲームといえます。タスクやクエストをこなして、経験値を稼ぐ。お金が貯まっていく。ステータスを細かくみることはできないもののレベルアップを実感する。自分の影響力があがっていく。まさにRPGゲームといえます。

それが鮮明に実感できるのが仕事の現場です。だから仕事人間になる人も多いのですね。

お金持ちが、それでも働き続ける理由

生活に困らないほどの財産があるなら、あなたは今の仕事を辞めますか?イエスという方はとても多いと思います。

しかし、世のお金持ちは一生生活に困らない、遊んで暮らせるにも関わらず働くことをやめません。

なぜなのか気になりませんか?それは、お金以外の働く理由があるからにほかなりません。

お金持ちがいまなお働き続ける理由。突き詰めれば、自己成長や社会貢献に行き着きます。しかし、高尚な理由だけでなく身近な理由もあるようです。

それは、表現欲求です。

働くことは人間の心のなかのものを社会で表現することです。たとえば「社会のこういう現状をなんとかしたい」とか、「もっとこうだったらいいのに」といった、一人ひとりが心のなかで感じます。働くうえで、他者と心でつながっていることこそ大切なのです。

人は誰でも、心と切り離されて働くと辛くなってしまいます。だからこそ、自分の心を見つめた上で、仕事をするのが必要といえます。