人気漫画『ダンダダン』(龍幸伸)に、ついに登場?
ウワサの新しい怪異「トンカラトン」
包帯ぐるぐる、刀を背負って自転車に乗る
――そんなビジュアルだけでも「絶対ヤバい」と察してしまう存在です。
今回はこの“トンカラトン”について、正体・能力・元ネタ・そしてもし出会ってしまったときの対処法までを、都市伝説の資料や過去作品をもとに徹底考察します。
トンカラトンとは?

もともと「トンカラトン」は、1990年代に流行した学校系怪談・都市伝説のひとつ。
初出は『学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!』などの作品群で、アニヲタWikiやpixiv百科事典でも詳しく紹介されています。
全身包帯に日本刀、そして自転車に乗って現れるという異様な姿。
出会ってしまうと
「トンカラトン、トンカラトン」
と不気味な音を立てながら近づいてきて、逃げられない
――というのが定番の怪談です。
この「音」こそが名前の由来ともされており、**金属がぶつかるような音(トンカラトン)**を響かせて登場することから、そう呼ばれるようになったといわれています。
トンカラトンの正体の考察:包帯と刀の意味
トンカラトンの正体にはいくつかの説があります。
1. 悪徳骨董商の怨霊説
高価な刀をだまし取ろうとした骨董商が返り討ちに遭い、怨念を残して死んだ――という説。
その怨霊が「刀を背負った包帯男」として現れるといわれています。
2. 戦争帰りの兵士説
戦地で刀を血で汚し、それを祓わずに帰国した日本兵が祟られ、怪異となったというもの。
包帯は負傷を、刀はその罪を象徴しているとも。
3. 地域怪談“トンカラリン”由来説
九州地方に伝わる洞窟伝説「トンカラリン」と名前が似ていることから、語源的な関連もあるとされています。
(参考:web-mu.jpの記事)
こうした元ネタの混ざり具合こそ、『ダンダダン』の怪異が得意とする構造です。
つまりトンカラトンもまた、“怨念”と“文化的記憶”を融合させた、現代風怪異として再構築されている可能性が高いと考えられます。
トンカラトンの能力とは?
都市伝説版のトンカラトンは、明確な「超能力」を持つというより、“出会った時点でアウト”という存在。
ただし、『ダンダダン』的なアレンジを踏まえると、次のような能力が考えられます。
超追跡能力
自転車で走る速度が異常に速く、逃げても必ず背後に「トン…カラ…トン…」という音が聞こえてくる。
まるで音そのものが生きているような存在。
刃物を操る怨霊の手
包帯の下から伸びる“霊的な腕”が刀を操る。物理的な攻撃と同時に霊的ダメージを与えるタイプ。
視線認識型の呪い
見た者を追跡する“視認トリガー型”の怪異。見る=契約成立という構造は、『ダンダダン』の他怪異にも共通しています。
傷を共有させる能力
包帯というモチーフから、相手の傷や痛みを「分け与える」「コピーする」能力を持っている可能性も。
つまり、「見た瞬間に追われる」「傷を負えば負うほど強くなる」――そんな“呪い系怪異”として登場しても違和感がありません。
トンカラトンの元ネタと文化的背景
トンカラトンは単なる“ホラーな包帯男”ではなく、日本の怪談文化の変化を象徴する存在です。
1980〜90年代は、戦後の「兵士怪談」「学校怪談」「都市伝説」が融合した時代。
トンカラトンはその交差点に生まれた怪異とも言えます。
• 包帯=傷・罪・隠蔽
• 刀=暴力・権力・死の象徴
• 自転車=日常と非日常の境界
これらを兼ね備えたトンカラトンは、「普通の街に潜む異界」を描く『ダンダダン』の世界観と相性抜群。
特に、作品テーマである「怪異と人間の共存」「恐怖と感情の境界」を象徴する敵役としてピッタリです。
ダンダダン世界での対処法(予想の考察)

『ダンダダン』では、各怪異に必ず「対処法」や「弱点」が設定されています。
トンカラトンにも、次のような攻略法が考えられます。
① 見ない・目を合わせない
視線が“契約”になるタイプなら、とにかく見ないこと。
“恐怖を観測しない”というのは、『ダンダダン』でたびたび描かれるテーマでもあります。
② 包帯を破る=正体を暴く
包帯で隠された“本当の姿”を暴くことがトンカラトンの弱点。
真実を見抜いた瞬間、呪いのループが切れるという設定もありそうです。
③ 音を断つ
名前の由来である“トンカラトン”という音そのものを封じる。
イヤホンや耳栓を使って“聴覚を遮断”する戦法は、霊的バトルとしてもユニーク。
④ 感情の共鳴で上書きする
『ダンダダン』ではオカルンやモモの「強い感情」が怪異を凌駕する展開が多い。
トンカラトンも“恐怖の音”を“想いの音”でかき消す――そんな展開が期待されます。
もし現実で出会ってしまったら?
都市伝説の定番として、“もし出会ったらどうすればいいか?”という話も残っています。
1. 夜道で「トンカラトン」の音が聞こえたら、立ち止まらずに人通りのある道へ。
2. 後ろを振り返るのはNG。視認した瞬間に「契約」が成立してしまうといわれています。
3. 家に帰ったら、玄関の前で一礼してから入る。これは“境界の意識”を切り替える儀式的行為。
……とはいえ、実際に出くわした人はいません。
まとめ
トンカラトンは、ただのホラーキャラではありません。
それは“傷を隠す存在”であり、“罪を抱えた者の化身”。
包帯に包まれた恐怖とは、もしかしたら私たちの心の奥にある“見たくない記憶”そのものかもしれません。
『ダンダダン』がこの怪異をどう描くのか――。
包帯を解けば現れるのは、人間の罪か、怪異の涙か。
トンカラトンは、そんな「人と怪異の境界線」を問いかける新たな敵になるでしょう。
もし現実で包帯の男が「トンカラトン」と言いながら自転車で近づいてきたら?
まずスマホを構える前に、全力で逃げましょう。
SNS映えよりも命のほうが大事です――トンカラトン、舐めたらトンでもない!