【実体験】季節の変わり目と双極性障害|躁うつ・辛さ・寂しさとの付き合い方

健康
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季節の変わり目はなぜつらいのか

春や秋など、季節が移り変わる時期は「なんだか調子が悪い」と感じる人が多いものです。

特に双極性障害を抱える人にとっては、気分や体調の波が強まりやすい時期でもあります。

私自身も、季節の変わり目になると体が重く感じたり、逆に妙に活動的になったり、うまくバランスが取れないことがあります。

この記事では、その実情と対策を、体験と科学的背景の両面からまとめてみました。

季節の変わり目に起きやすい体調変化

まず多くの人に共通して見られるのが、「風邪をひきやすい」ということ。

• 朝晩の気温差で体がついていかない

• 免疫力が一時的に下がる

• 睡眠リズムが乱れる

この結果、のどの痛みや鼻水など、軽い風邪症状が出やすくなります。

双極性障害の人にとっては、この体調不良そのものが気分の揺れにつながるので要注意です。

また、気候が「涼しく」なると、人によっては気分が軽くなり、活動的になりすぎることもあります。

夏の疲れから解放される秋口などに
「急に動けるようになる → 休まず無理をする → 反動でガクッと落ちる」
というパターンは意外と多いのです。

双極性障害と季節の関係

双極性障害は「躁」と「うつ」の波がある病気です。
その波を強めるきっかけのひとつが季節の変化。

科学的な背景

• 日照時間の変化:春や秋は昼夜の長さが大きく変わるため、体内時計が乱れやすい

• セロトニンやメラトニンの分泌:気分の安定や睡眠に関わる脳内物質が変動する

• 気圧の変化:曇りや雨の前に体が重くなる「気象病」とも関連

こうした要因が重なり、「晴れの日はやたら元気」「曇りの日は体が鉛のように重い」といった極端な揺れが出やすくなるのです。

実際の体験から見えること

私自身や周囲の体験をもとにすると、こんな傾向があります。

• 晴れの日は気分が軽く、何でもできそうな気持ちになる

• 曇りや雨の前は頭が重く、体を動かすのがつらい

• 涼しくなると元気が出るが、調子に乗って動きすぎるとその後に反動がくる

• 季節の変わり目に風邪をひきやすく、それが「うつ状態」の引き金になる

実体験①

9月に入って涼しくなった頃、気分が軽くなり「今日は動ける!」と嬉しくなって散歩を2時間もしてしまったことがありました。
歩いているときは爽快で、まるで別人のように元気。
しかし次の日は体が鉛のように重く、丸一日ベッドから起き上がれませんでした。

気分のアップダウンと体力の限界が、こうしてリンクしてしまうのです。

実体験②

秋口に風邪をひいたときもありました。
最初は「少しのどが痛いだけ」と思っていたのですが、体調不良がきっかけで気分が沈み、その後2週間ほど強いうつ状態に。

風邪そのものよりも、それが気分に影響してしまうのが双極性障害の難しさだと痛感しました。

秋特有の「夕日の寂しさ」と孤独感

秋は空気が澄み、夕焼けがとても美しい季節です。
けれど同時に、その鮮やかな夕日を見ていると、不思議な寂しさに包まれることがあります。
日が短くなることで「一日があっという間に終わってしまう」という感覚もあり、孤独感が強まるのです。

この「秋特有の切なさ」は、双極性障害の人に限らず多くの人が感じるものですが、気分が揺れやすい人にとっては特に大きな影響を与えることがあります。

対策と工夫

完全に避けることはできませんが、次のような工夫で揺れをやわらげることができます。

1. 睡眠を一定に保つ

 寝すぎ・徹夜は波を大きくします。休日もできるだけ同じ時間に起きるよう意識する。

2. 軽い運動を取り入れる

 散歩やストレッチなど、気分転換と体内リズム調整に効果的。

3. 食生活の安定

 糖分やカフェインを取りすぎない。バランスの良い食事で免疫力を維持。

4. 体調メモをつける

 「曇りの日に体が重い」「涼しいと活動的になる」など、自分のパターンを把握する。

5. 専門医と相談

 季節によって薬の調整が必要になることもあるため、主治医とのやり取りは欠かせません。

まとめ

• 季節の変わり目は、双極性障害を持つ人にとって「風邪をひきやすい」「気分が大きく揺れやすい」時期

• 涼しくなると元気が出るが、動きすぎると反動が大きい

• 秋の夕日には寂しさや孤独感を覚えることもあり、それが気分に影響することもある

• 睡眠・運動・食生活のリズムを整え、小さな工夫で揺れを和らげられる

「また季節のせいで調子が悪い」と思うと落ち込みますが、「そういう時期だから」と理解して対策をすれば、少しずつ波を小さくできるはずです。

読者への一言

季節の変わり目に調子を崩すと「自分だけが弱いのでは」と思ってしまうかもしれません。
ですが、それは自然なことです。
気候や日照時間の変化に体も心も影響を受けるのは、誰にでもあること。
まして双極性障害を抱えているなら、その波が少し強く出るのは当然なのです。

同じように季節で揺れている人は、あなただけではありません。

「今日はちょっとしんどいな」と思ったら、無理せず休んでOK。

「今日は少し元気だ」と思えたら、その感覚を大切にしましょう。

無理に頑張らなくても、季節は必ず巡り、やがて調子も落ち着いていきます。

お互いに焦らず、ゆるやかに、この季節を乗り越えていきましょう。