人気漫画「スパイファミリー」のアニメがいよいよ待望の放送開始ですね!
そこでキャラクター名や主要キーワードから
作者の遠藤達也さんが言葉に込めたメッセージがないか、
気になりましたので深掘りしました。
あくまで、私の主観が大いに混じっている点ご了承ください。
これを読んで頂いて、さらに「スパイファミリー」という作品に
愛情を持つきっかけになっていただけると嬉しいなと感じています。
最後までご覧いただけると幸いです。
待望のアニメ「SPY×FAMILY」がいよいよ放送開始!作品の快挙・凄いところ
『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)は、遠藤達哉さんによる『少年ジャンプ+』(集英社、以下『J+』)2019年3月25日より隔週月曜更新で連載中の漫画で遠藤先生にとっては3作目の連載作品です。
本作の連載開始と同日発売の『週刊少年ジャンプ』(集英社)2019年17号には、本作の予告漫画が掲載。
1巻発売直後の32号、2巻発売後の47号にも
本誌に計2回読切の出張掲載が行われる、注目ぶりです!
閲覧数・コメント数・発行部数における最高記録を次々と更新するなど、『J+』史上初の大ヒット作となりました。
そして今回、待望のアニメ化!
少なくともアニメは2クール続く予定です。
SPY×FAMILYのおさらい
任務のために恋人役を探していたヨルと、妻役を捜していたロイド、そして「わくわく」を求めるアーニャの利害が一致し、
3人は互いに素性を隠しつつ、即席の家族としての生活をスタートさせますが様々な困難がフォージャー家に待ち受けます。
徐々に本当の家族としての絆を築きつつあるのですが、、
お互いに素性を隠していることもあり、すれ違うことも、奇跡のシンクロをすることもあるのですが
スパイという重厚なテーマの漫画にも関わらず、
コメディ要素や癒し要素、感動が盛り込まれており
内容も難解なところはなく
全体的に明るく大衆受けしやすい
素晴らしい作品に昇華されています!
物語
西国から東国に送られた凄腕スパイ・黄昏(たそがれ)が
偽装家族を作って
デズモンドの息子が通う名門イーデン校に養子を入学させ
警戒心の強い東国の政治家ドノバン・デズモンドに彼の実子を経由して接触を図るという任務
オペレーション〈梟〉(ストリクス)を遂行する
という目的がメインストーリーです。
本題!「フォージャー」「ヨル」「〇〇」…の隠れた意味とは
本題に入る前に、まずはじめに断っておきたいのが、
全体的に、意味よりも短さや名前の響きを重視して決めている印象です、
と作者の遠藤さんも関係者も述べていることです。
少し調べてみても実際に人名や地名として存在している単語が多いので
単純に響きから直感的に選んだもののようです。
しかし、言葉には必ず歴史がある!
作者の遠藤さんが言葉に込めたかもしれないメッセージがないか、
もしくは響きから無意識に物語とリンクしているのではないかと気になりましたので
キャラクター名やキーワードの意味や由来を深掘りしました。
すると「これは意味がリンクしている!」というものをいくつか見つけたのです!!
あくまで、私の主観が大いに混じっているので、作品を楽しむ上で
小ネタ程度で知っていただけると嬉しいかなと思います。
黄昏(たそがれ)・誰そ彼れ
黄昏とは「たそかれ」,「誰(た)そ彼(かれ)は」と表され
人のさまの見分け難い時、
夕方の薄暗い時、夕暮れ、暮れ方、またはたそがれどき、を指します。
主人公のロイド・フォージャーは変装の達人であるため
誰もロイドの正体を見分けることができないという意味で
コードネームも”黄昏”となっているのは作中で説明されています。
ここからは個人的な考察になりますが
後述のヨル・フォージャーや夜帷(とばり)という女性関係との比喩表現としても
”黄昏”という意味あいが使われているのではないかと考えました。
偽装結婚の妻であるヨル=夜と夜帷(とばり)の二人の”夜”にまつわる女性。
夕暮れときと夜は密接な関係にありますし、
ヨルはスパイとしてのロイドの一面を、夜帳にとっては夫としてのロイドの一面を
それぞれ知らない、ロイドのことを見分けれらない、
という意味合いが込められているのではないでしょうか。
フォージャー(forger)
スパイファミリーの主軸である
ロイド、アーニャ、ヨル、ボンドの偽装家族である「フォージャー」家。
この「フォージャー」にも隠された意味がありました。
フォージャーはアルファベット表記で”forger”
forgerとは 偽造者,捏造(ねつぞう)者,鍛職工,鍛冶屋を指します。
人名としても使用されることもあるようですが
明らかに”偽造””捏造”している家族、という意味が込められていますよね!
アーニャ(Anya)
物語の中核であり、可愛くて読者みんなから愛されている
いわば作品の顔である「アーニャ」フォージャー。
超能力の施設にいた頃は「被験体007」などと冷たい呼ばれ方もされてました。
しかし、[アーニャ(Anya)]はキャラクターに抜群にマッチした名前でした。
[アーニャ(Anya)]は主にロシア語圏の女性名に使われることが多いです。
anna「アンナ」や「アーンナ」などの愛称として使われ
由来はヘブライ語で「神に愛される」という意味の「ハンナ」からきています。
まさに神に「愛される」がごとく、作中でもロイドやヨル、ボンドの家族だけでなく学校の先生、クラスメイト、友人、さらには読者の皆さんに愛を届け、愛されていくキャラクターですね!
ブライヤ(briar)
ヨルさん(ヨル・フォージャー)の旧姓、弟のユーリの姓は「ブライヤ」です。
[ブライヤ(briar)]とは植物の”いばら”を意味します。
ヨルは殺し屋のコードネームとして”いばら姫”と呼ばれていますので
この設定から旧姓が決まったのではないでしょうか。
また、ブライヤ姉弟は幼年期、父母がおらず
まさに”いばら”のような半生を送っています。
そのような”いばら”の苦難を超えてきたからこその屈強さを持つ姉弟ですね。
ヨル「열」
ヨル・フォージャーの
「ヨル」は韓国語で「열」と表したりします。
「열」の意味は、ハングル数字で「10、十」、また漢字語で「熱、熱さ」などがあります。
ヨルさんは殺し屋としてのスキルだけではなく、常人離れした腕力や
激怒したときの急変っぷりが凄まじいキャラクターです。
そんな内に秘める「熱さ」も込められているのではないでしょうか。
また先述の通り、シンプルに「ヨル」=「夜」と捉えることもできます。
殺し屋や黒いワンピースが「夜」のイメージとマッチしますね。
ボンド(bond)
フォージャー家の4番目の家族がエスパー犬のボンド。
優しい性格で未来予知ができ、家族や周りの人たちを助ける健気なキャラです。
ボンドという名前は作中で、アーニャが観ているアニメ「ボンドマン」から名付けました。
[ボンド(bond)]は縛るもの、束縛、拘束、かせ、結束、きずな、ちぎり、縁、契約、約定など
実に多くの意味があります。
フォージャー家のペット的なポジションとして
家族の「結束」や「絆」を強くさせるという役割もあるのではないでしょうか。
フランク・フランキー
フランク・フランキーは、ロイドの正体を知る数少ない人物であり
古くからの仕事仲間?取引相手?です。
「フランク(frank)」とは素直、素直な人を表しています。
フランキー(Frankie, Franky)も同様な意味です。
愉快でコメディ要素のあるキャラクター
作中でフランクは時にロイドの良き仲間であり
ときにアーニャやボンドの良き遊び相手であり
と意外と裏表がない「素直」なキャラクターと言えます。
イーデン校・イーデンカレッジ
アーニャ達が通い、オペレーション梟の舞台ともなるのが
名門イーデン校(イーデン・カレッジ)
「イーデン」とは、エーデン、エデン、Edenと同義で
聖書ではエデンの園、楽園を指します。
隣り合う東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)の平和の鍵を握る
物語の舞台のメインとなるここは”楽園”となるのでしょうか。
アーニャたち生徒たちは”楽園”のまま学生生活を送れるのでしょうか。
ベッキー・ブラックベル
ベッキー・ブラックベルはアーニャのクラスメイトであり
学園生活を共にする親友と呼べるキャラクターです。
ベッキー (Becky, Beckii) は英語における女性名「レベッカ」 (Rebecca) の短縮型です。
レベッカは、旧約聖書にも登場し
うっとりさせる者、魅惑する者、束縛する者という意味があります。
名門ブラックベル家のご令嬢ということで気品や魅力を備えています。
またロイドに淡い恋心を抱いており、妻帯者でありながらロイドを
”魅惑”しようとあらゆる手段に出ます。
現状でベッキーがメインで活躍するエピソードは少ないですので
今後、名前に見合った活躍を見せるかもしれませんね。
夜帷(とばり)
ロイドの仕事仲間であり、ロイド自身が教育係として育成したスパイとしての後輩、
それがフィオナ・フロスト、コードネーム夜帷(とばり)という人物です。
「帷」だけで、「とばり」と読みますが
「夜帷(とばり)」と読ませる場合は「夜の帳が下りる」という意味で使われます。
「夜の帳が下りる」の意味は、空が徐々に暗くなっていき夜になる様を表す表現です。
ちなみに「帳(とばり)」の意味は、部屋の窓や隅などに垂れ下がる布のこと表しており
現代でいうカーテンの様なもので、
部屋の窓から入る日の光や人の目などを隠すために使われていたものを表しています。
ヨルとフィオナ、黄昏の伴侶となる「夜」の座をかけて水面下で争う様子がまた
面白いですね!
フィオナ・フロスト
「フィオナ (Fiona)」 は、女性の名前で使われ
「白い」、「青白い」、「明るい」などを意味するケルト語に由来します。
また「フロスト」は霜、 結氷を意味します。
フィオナさんのクールな外見に合っていますし
ヨル=黒 フィオナ=白という、ロイドを取り巻く対照的な2人を表しているのかもしれませんね!
スパイファミリーの本当の魅力、面白さ<勝手に考察!>
通常、スパイ漫画は「ゴルゴ13」をはじめ
シリアスな要素やハードボイルドな雰囲気
大人向けの渋い内容になることが多いですが
先述の通り、主軸はスパイ漫画というカテゴリーにも関わらず
家族要素を織り交ぜることで、ハートウォーミングな内容に昇華されています。
アクション要素も満載で、少年ジャンプ誌の王道も
しっかりと残しており、読者層のニーズに答える
作品の絶妙なバランスの良さも魅力の一つです!
スパイという重厚なテーマの漫画にも関わらず、
コメディ要素や癒し要素、感動が盛り込まれており
内容も難解なところはなく
全体的に明るく大衆受けしやすい
素晴らしい作品に昇華されています!
キャラクターデザインも秀逸で
アーニャやヨルさんのするような可愛さ
ロイドのかっこよさが目の保養にもなります!
何度読んでも違った楽しみができる素晴らしい漫画だと思います。これからもどんどんと人気になっていくこと間違いなしですね!
最後までご覧いただきありがとうございました。