ターボババア元ネタ、妖怪の強さダンダダン考察|TVバラエティにも

アニメ漫画
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今や人気漫画『ダンダダン』にて主要キャラとして有名となった「ターボババア」

実は、作品に登場する以前にも都市伝説や噂の類でTVバラエティ番組で特集されていました。

それは、[芸能人が本気で考えた!ドッキリGP SP]
“人間を食べる鬼”の昔話を再現する「鬼ババアドッキリ」がありました。

元自衛隊芸人のやす子さんがターゲットとなり、
山奥の家で暮らす怪しい老婆、ターボババア&ボンネットババアの登場し
やす子さんを追い込みました。


そこで、「ターボババア」って何?!と興味を持ったので、増殖しているという
高速移動系”怪談・都市伝説をまとめてみました。

ちなみに「ダンダダン」についてはこちらにまとめいますので一緒にご覧ください!

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ドッキリGPに出てきたターボババア(ジェットババア)とは

「ターボババア」とは、どうやら神戸での話のようで
トンネル内を車で走っていると、突如窓を叩いてくるそうです。
そして振り向いてみると、自分の車と並走する老婆がこちらを見ている、というもの。


ジェットエンジン以上の性能を持ったターボエンジンを搭載したかのようなスピードなので
別名「ジェットババア」という名称でも知られています。
背中に「ターボ」と書かれた紙が貼られているという話もあるとかないとか。
そう聞くと怪談や都市伝説の類でも可愛さを感じますね!


老婆の速度は、最速で時速140キロメートル以上とされる車と併走して
ドライバーを驚かせる以外は危害を加えるなどは無く無害だとはされてはいます。

場所は六甲山とされる場合が多いそうです。

「ターボ」の部分は「ダッシュ・ジェット・ハイパー・光速」などの派生があります。

ボンネットババア、鬼ババアなど似たような都市伝説も

一般的に、お婆さんは走る姿を見ることはないでしょう。
しかし、高速移動するお婆さんの噂が、実は90年代頃から怪談界で爆増しているんです!

そしてなぜか、〇〇お爺さんや〇〇じじいはそこまで聞きません。
現代の怪談において、走る老婆はどうやら人気者のようですね。

100キロババア・走るバァさん

 他にも北海道地方では「100キロババア」というものがいます。
その名の通り時速100キロのスピードで走る老婆で、やはり車を追い抜かしていきます。

この老婆はなぜか北海道の湖周りに現れることが多く、
洞爺湖や支笏湖の近くの道路で目撃されている。

特に摩周湖周辺に現れる100キロババアの場合、
マリモを投げつけると撃退できるというユニークな対処法が伝わっています。

100キロババアが、観光や地域活性化に役立ちそうな気がしますね笑


そのままの名前の「走るバァさん」という老婆もいるそうです。

北海道のあるトンネルに現れるこの老婆は、バイクが走っていると現れて
真っ赤な歯を見せて笑いかける。
それでも、トンネルから出ると消えてしまうといわれています。

その走行速度が名称となっている場合もあり、「40キロばばあ」を始め
「60キロ、80キロ、120キロ」など、道路交通法上の制限速度ごとのバージョンが存在しているそう。
稀に、主体が男性の場合もあり、「ターボじいちゃん」などと呼ばれている。

また犬や猫などの動物が主体のパターンが存在し、攻撃の有無、顛末などは様々であります。

ジャンピングババア、ホッピング・バスケ・リアカーばあちゃん

ジャンピングババア」という、走るのではなく高速で飛び跳ねる老婆もいます!
下駄を履いた足で一度に4メートルの跳躍を見せ、走る自動車を追いかける。
これに追いかけられた車は、事故に遭ってしまうのだといいます。


ホッピングという玩具を使って跳び回る「ホッピングばあちゃん」な老婆もいます。
山道を走る自動車を飛び越えていくと伝えられています。

 道具を使う高速老婆は他にも!

バスケばあちゃん」は、バスケットボールをドリブルしながら高速で走ってくる老婆です。
高速道路を走るバイクが狙われるそうで、
走行中のバイクに向かってバスケットボールをパスしてくる。

ボールを投げられたライダーは、
ボールを受け取ればハンドルから手を放してしまい、
無視すればボールを体に当てられて、どちらにせよ転倒してしまう。
なんとも恐ろしいですね。

リヤカーのおばあさん」は
リヤカーを引きながら北海道のあるトンネルに現れ、自動車と並走します。
このトンネルには、白い車を三輪車で追いかけてくる子どもの霊も出るという話です。

いずれの場合も、驚いてハンドル操作を誤れば死亡事故につながりますので
なんとも恐ろしいものです。

ボンネットばばあ・棺桶ババア

ボンネットばばあ」は、国道を走っているといきなりババアがボンネットに乗ってきて、
びっくりして操作を誤ると死ぬこともあるのでそのまま7km走り続けるのが良いとか。

棺桶ババア」は運転手をつかみ出し、
担いでいた棺桶に入れてそのまま火葬場まで運ぶ、というものです。

三輪車のお婆さん・ひじかけババァ・ミカンばばあ

三輪車のお婆さん」は
宮崎県の海岸沿いでは三輪車をこぐ音が聞こえ、ものすごいスピードで三輪車をこぐが出現します。

ミカンばばあ」という変わり種もいます。
森の中でゴザを敷いて座っている老婆で、側に何本か鎌を用意して
目が合うと突然とんでもない速さで追いかけてきて、その際にミカンを投げつけて来るそうです。

ひじかけババァ」はその一種で、大阪府の難波だとこれは自動車を追いかける。そして追い付かれてしまうと死亡するという。有名な「テケテケ」に似た怪異と言えます。

似たような名前の「ひじババア」は、ひき逃げされた老婆が自分を轢いた自動車を肘で這って追いかけてくるという怖さです。

このように、「ばあちゃん」の部分は、「ばあさん・ばばあ」など地方によって異なります。

おばあさん以外の「高速併走型怪奇現象」

「高速併走型怪奇現象」は他にも以下のようなパターンがあります。

「自転車で高速道路を走るサラリーマン」
「高速でハイハイをする赤ちゃん」
「陸王に乗って追いかけてくるOL」
「ミサイルに跨る女子高生」
「首都高を走るドナルド」

鞠つきマリちゃん」は、鞠つきをしている最中にひき逃げされた少女の霊が
自動車以上のスピードで道路を疾走します。

スキップする少女」は、岡山県の津山インターチェンジ付近で、白いブラウス、赤いスカート、ランドセル姿の少女が時速80キロメートルでスキップしながら車と車の間を通るそうです。

人気上昇中マンガ「ダンダダン」にて既に認知され始めている

少年ジャンプ+にて絶賛連載中「ダンダダン」

少年ジャンプ+(『J+』)とは、2014年9月22日より集英社が公式で配信する
『週刊少年ジャンプ』のマンガ雑誌アプリおよびウェブサイトです。


毎日複数作品が無料配信されており、個人的にも大変お世話になっています!
なお、本誌・ジャンプコミックスの電子販売も行っています。

題名だけ見ると、正直
「ん?なんだよ、この題名。大して面白くないんじゃない?」と思うかもしれません。

しかし、ジャンプ+公開たった2日で100万PVを達成しています!
特に漫画好きが利用するアプリで、
読み切りも合わせると常に1000作以上のマンガが読める中で、この圧倒的な人気です!

有吉もハマる「ダンダダン」、その内容とは

「ダンダダン」の内容は一言で言うと
幽霊を信じないオカルトマニアの少年と
宇宙人を信じない超能力少女のダブル主人公が
幽霊や宇宙人と戦うオカルティックアクションコメディです。


ダンダダンの作者「龍幸伸」先生は
『ファイアパンチ』『チェンソーマン』『地獄楽』のメインアシスタントとして
大人気作を支えていました。

これまでの作品は「FIRE BALL!」、「山田キキ一発」(読み切り)、「正義の禄号」となっており
龍先生で今一番有名な作品は「ダンダダン」とも言えるでしょう。

集英社のヒット作量産兵器こと、超敏腕編集者・林士平氏が担当している作品です。
『青の祓魔師』『チェンソーマン』 『SPY×FAMILY』 『左ききのエレン』『地獄楽』
などを担当していました。

「ダンダダン」の面白さ、5つのポイント

  • 他の漫画家も唸る圧巻の画力
  • ホラー要素、グロテスク要素あり
  • テンポの良い軽い下ネタコメディ、ラブコメ要素あり
  • 物語の世界観、突拍子のない奇抜な展開に引き込まれる
  • 色々詰め込んでいるのに王道少年ジャンプ漫画になっていてファン層の期待に応えている

「地獄楽」の賀来ゆうじ先生は、龍先生を
僕の知りうる限り、総合的な画力が最も高い人」とTwitter上で評価しています。

戦闘・逃げるシーンの躍動感や
敵である悪霊や宇宙人のビジュアルが高い画力で迫力満点で
セリフを読んでいなくても絵だけで読める、楽しめる画力です。

まず外せないのは絵の魅力でしょう!

1話目からフルスロットルで奇抜な展開で始まった本作品。
幽霊と宇宙人を単に足しているのではなく、読者にあらゆる仕掛けが盛り込まれています。

加えて、ホラーやラブコメ、軽い下ネタ、などのテンポの良い
明るく万人が受け入れやすい雰囲気を保っています。
奇抜な絵と怪異のビジュアル、ゆるさとシリアスが同居したギャップが魅力の作品です!

タイトルも
1話:それって恋のはじまりじゃんよ
2話:それって宇宙人じゃね
3話:ババアとババアが激突じゃんか

これだけ見ても「ぶっ飛んでる」展開の自由度が高い面白さがありますね。

なぜ近年になって、高速老婆の怪談が増えたのか

なぜ近年になって、高速移動するお婆さんの怪談がこんなに増えたのでしょうか。

先ほど紹介した「ダンダダン」と言う人気漫画作品にも取り入れられた背景とは

昔から、高速で走る怪異は、現代の怪談においてかなりメジャーな類のものです。

人の頭に犬の体を持った「人面犬」
首のない男がバイクに乗って現れる「首なしライダー」
路上に出現した自動車やバイクと競走します。

これは現代において高速で移動する手段が増えたことで
それらに負けないスピードで人々を追い詰める怪異が誕生したのでしょう。

それが老婆となると普通は走るイメージがないので
高速移動によるギャップが恐怖や笑い、インパクトがより一層強い
ものになりますね。

高速老婆と実際に遭遇した人には恐怖を、話を聞いた第三者視点には笑いやインパクトを、といった形で広まっていったのではないでしょうか。

高速で移動する老爺は老婆に比べると圧倒的に稀です。
古くから「~女」、「~婆」という名前の妖怪は数多く存在する一方で
どうやら「~男」、「~爺」という名前の妖怪は希少であるようです。


社会の中心が男性であった時代は、妖怪を観測するのは主に男であり
元を辿れば社会的にマイノリティであった女性が妖怪視されやすい傾向にありました。

それが現代においても受け継がれているのでしょうね。

移動手段の多様化や、人から人に伝えられる過程で情報が交錯し
新たな情報が加えられたり、削られたりして、
上述のように様々な高速移動する老婆のバリエーションに膨れ上がっています。

これから先、人間の移動手段が発展するにつれ、
高速で走る老婆系の怪異譚は増えていくことでしょうね。