絶対にこぼれないお盆?仕組みは遠心力?便利なのか<それって実際どうなの課>

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2022/07/27放送の番組「それって⁉実際どうなの課【最強ウソ発見器!こぼれないお盆⁉】」にて
”絶対にこぼれない”という画期的なお盆について特集されました。
番組内では、生瀬勝久さんを始め、博多華丸・大吉さん、森川葵さん、森三中の大島さん、やす子さんなどが出演し、その最新技術に驚いていました。

そこで今回は”絶対にこぼれない”ってどういうことなのか、その仕組みと実際に使う上で本当に便利で使えるのか掘り下げていきます。

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遠心力で、絶対にこぼれないおぼん「Tipsi Tray」


お盆は、食べ物や飲み物、食器など決して落ちてはいけない繊細なものを運ぶという道具でありながら
何世紀にもわたって形の変わらなかった道具ですね。

飲食店のウェイターさんはお盆を使い、多くの食べ物やお皿を一度に運んだりしていますが、一般人もプロのウェイターさんのようにこぼさずに落とさずに運ぶことはなかなかできません。

「覆水盆に返らず」といったことわざもあるように、お盆から何か落ちてしまうというのは何世紀も昔からの”あるある”であした。その歴史が近年、くつがえろうとしています!

それが、絶対にこぼれないという画期的な技術のお盆「Tipsi Tray」。

お水が溢れない原理は「遠心力」(後に解説しますが、厳密にはそれだけでは不適切なようですが)
理科の授業などでは、バケツに入った水をグルグル回す遊びでよく説明されますが
そのバケツに入った水は、遠心力によってこぼれないということになっています。

Tipsy Trayもその原理を活用できるカタチになっています。
金属部分の持ち手、これを揺すると「遠心力」が発生しグラスやおぼんに乗ったトレイ部分に働きます。遠心力はトレイの方にに向かって掛かり、グラス内の水はトレイに引き寄せられるので水がこぼれない、という仕組みです。

またトレイ自体には滑りにくい加工として、ポリウレタン&ゴムコーティングが施されています。(こちらは摩擦力を利用していますね)

そもそもなぜ「遠心力」が加わるとこぼれないのか、詳しく解説

バケツの水をさかさまにすると、ふつう水は全部こぼれます。
これをいきおいよくふりまわすと中の水は落ちて来なくなります。

この違いはどうして起こるのでしょうか。

水がこぼれる=地球の重力に水が引っぱられて起こります。
ニュートンでも有名な「リンゴが木から落ちる」ときの力と同じ力です。

しかし、バケツをふりまわすと重力とは反対の力が生まれます。
これが遠心力(えんしんりょく)と呼ばれるもので
この遠心力という力は、外に向かって働く力のことを指します。

たとえば、自動車でカーブを曲がると、外側に引っ張られる感覚がありますよね。
このとき感じる力とこの遠心力は同じものです。

バケツを勢いよくふりまわすと、重力よりも大きい遠心力が働きます。
そのために水はこぼれ落ちることなく、1回転して戻ってくるのです。

夏休みの自由研究にもってこいの内容ですね。
ざっと説明すると以上のような内容ですが、もう少し詳しく解説しますと
水がこぼれない仕組みの理由として、詳しくはこの3点(厳密にはもっと複雑な話なようですが)が重要になってきます。

『遠心力(えんしんりょく)』
②『重力(じゅうりょく)』
③『向心力(こうしんりょく)』

『遠心力(えんしんりょく)』

『遠心力』とは先述の通り、中心から遠ざかろうとする力です。
この作用にはスピードと角度が重要となります。

まっすぐに進む、車や電車などが速いスピード急カーブで曲がるとき
乗り物の重心に対して、急カーブに向かって車を動かしている力〔向心力〕があります。(後述)

それでもまっすぐに進もうとする車に対して、ここで重要なのが外で見ている人ではなく、その中の乗車している人が、向心力と逆側に体が持っていかれるような感覚〔遠心力〕を受けているといえるわけです。

あくまで遠心力を受けている、と言えるのは
車の中、回っているバケツの中に人がいて『私は遠心力を感じている。』というのが厳密な使い方の感覚なのかもしれません。

②『重力(じゅうりょく)』

『重力』とは〔地球の中心から引き付けられる力〕です。

バケツをグルグルと速く回した場合、遠心力〔外向きの力〕と、重力〔地球に引き付けられる力〕の引っ張り合いによって、重力よりも遠心力が勝っている状態となり水がこぼれないでバケツの中に留まっているといえます。

③『向心力(こうしんりょく)』

ただし、説明としてはここで終わると一つ問題があります。

バケツを回した時の外向きの力〔遠心力〕
回している腕側から引っ張られる力があることによって働く力であるということです。

そこが釣り合って、はじめてバケツの底で水を押し戻しすことができ、バケツが飛んでいかず水がこぼれないでいる〔重力に逆らう〕のです。

言い方を変えると、引っ張られる力がなくなり、その力が釣り合わなくなれば、バケツが飛んでいき水がこぼれてしまうわけです。

この引っ張る側の働きを『向心力』といい、実際はこの向心力の存在があるので
遠心力があるかのように見えるのです。

そのため、遠心力は見せかけの力といわれており実は向心力があってそれにより起こる反作用〔同時に同じ大きさで反対方向に働く力〕が遠心力となります。

「Tipsi Tray」のレビュー

以上のようなことから、画期的な「求心力」を得る仕組みによってグラスをこぼす心配がなく、すばやくドリンクを運ぶことが可能になります。
また、トレイにはノンスピルエッジ加工がなされており、ポリウレタン&ゴムコーティングでトレイ上のものが非常に滑り落ちにくくなっています。

なお「Tipsi Tray」はステンレス設計で非常に頑丈につくられており、ずっと長く使えるほか
取っ手が取り外せるので三分割にできます。収納に困ることなく、掃除やお手入れもしやすいので衛生面でもマルですね。